IATA航空危険物規則書第66版(DGR)改定に伴うご案内

重要 国際 フォワーダー

2024年12月23日

時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素はANAグループをご利用頂き、誠にありがとうございます。

表題の件、202511日発効のIATA航空危険物規則書第66版(DGR)改定に伴い、弊社における取り扱いを下記の通りご案内致しますので、何卒ご理解を賜りますよう宜しくお願い致します。

 

 

1. ナトリウムイオン電池 【DGR 3.9.2.7等】

  • ・ナトリウムイオン電池の分類が新たに追加されます。
  • ・「UN3551 Sodium ion batteries」を弊社便にて輸送する場合の主な留意点は下記の通りです。
      • Packing Confirmation sheet                                 Packing Confirmation Sheetのご提出は不要です。
      • 充電率30%以下の旨の危険物申告書への記載                           危険物申告書への「充電率30%以下」の文言のご記載は不要です。
      • その他                                             日本以外を仕出地とする輸送は、原則としてお受け致しかねます。
  • ・「UN3552 Sodium ion batteries packed with equipment」および「UN3552 Sodium ion batteries contained in equipment」を弊社便にて輸送する場合、航空危険物規則書が定める要件に従って受託いたします。

2. リチウム電池、ナトリウムイオン電池駆動の乗り物 【DGR 3.9.2.13DGR 8.1.6.9.1等】

  • ・DGR65版において「UN3171 Battery-powered equipment」または「UN3171 Battery-powered vehicle」が割り当てていた品目のうち、リチウム電池、ナトリウムイオン電池駆動の乗り物に対して新たなUN番号、正式輸送品目名が割り当てられます。
  • ・リチウム電池駆動の乗り物は、2025331日までUN3171として識別することができます。
  • ・2025年末までは、電池は充電率が30%以下であること、または表示された電池容量が25%以下であることが推奨されます。
  • ・2026年より、これらの制限は100whを超える電池を有する乗り物について必須となります。

3. 包装基準関係 【DGR 5.0.2.11

同梱された危険物のいずれかが旅客機の包装基準番号で示されている場合、Q値の計算に使用される分母はすべて旅客機のものであること、との規定が追加されます。

4. リチウム電池 【DGR 5.9等】

  • ・リチウムイオン電池、リチウム金属電池の包装基準が変更されます。
    • PI966の充電率(SOCState of Charge
      充電率30%の制限が設定され、2025年末までは推奨事項、2026年より必須要件となります(電力量Watt-hourにより一部例外がございます)。
    • PI967の充電率(SOCState of Charge                                充電率は30%以下、または表示される電池容量は25%以下であることが望ましいとの推奨事項が追加されます。
    • PI966/PI967/PI969/PI970の積み重ね試験要件                            PI966 Section II、PI967 Section I・II、PI969 Section II、PI970 Section I・IIに対して、24時間3メートルの積み重ね試験要件が追加されます。なお、Packing Confirmation Sheetのご提出は不要です。

5. 国連規格容器マーキング 【DGR 6.0.4.1

2026年末までを猶予期間とし、国連容器規格マークの一般要件として「取り外せない場所に施す」との要件が追加されます。

6. 電池マーク 【DGR 7.1.5.5

マークの名称が「リチウム電池マーク」から「電池マーク」に変更されます。

7. 9分類 リチウム電池またはナトリウムイオン電池ラベル 【DGR 7.3.18.2

ラベルの名称が「第9分類 リチウム電池ラベル」から「第9分類 リチウム電池またはナトリウムイオン電池ラベル」に変更されます。

8. 取り扱い注意欄の記述 【DGR 8.2.1

航空貨物運送状のHandling Information欄に記載する宣言文 "Dangerous Goods as per attached Shipper's Declaration" を使用可能とする移行期間が、2024年末に終了します。

9. 放射性物質のマーキング 【DGR 10.7.1.4.4

UN1845 Carbon Dioxide, Solid」「UN1845 Dry Ice」をオーバーパックする場合、オーバーパック内のドライアイスの合計正味量をオーバーパックの外側に表示しなければならない、との規定が追加されます。                 

ご案内内容は、IATA航空危険物規則書第66版における改定内容の一部です。必ずお客様ご自身で、IATA航空危険物規則書第66版の内容をご確認頂きますようお願い申し上げます。

また、コードシェア便、エアラインチャーター便等をご利用の場合には、異なる規則が適用される場合がございます。本件に関してご不明な点がございましたら、弊社営業担当または予約担当までお問い合わせ下さい。       

以上

IATA航空危険物規則書(DGR)第66版改定に伴うご案内.pdf